展覧会


展覧会情報

企画展
宇野千代の世界
1996年4月20日(土)~5月26日(日)

開催概要

宇野千代は、本年数えで百歳。1897(明治30)年に生まれ、大正、昭和、を経て、平成の現在に至るまで書きつづけ、「わたし なんだか 死なないような 気がするんですよ」と、今も愉しんで活躍する女性作家である。千代は、尾崎士郎、東郷青児、北原武夫との愛と別れを超え、「色ざんげ」「おはん」「淡墨の桜」など昭和文学の名作を次々に生み出した。戦前戦後の雑誌「文但體」、「スタイル」の刊行、さらに服飾のデザイナーとしての活動は多岐に渡る。今回の展示は、宇野千代の自筆原稿、自筆草稿、木村荘八画「おはん」装幀原画39枚、馬込時代の尾崎士郎「空想部落」原稿、宇野千代がモデルと言われる東郷青児油彩「黒い手袋」、小林秀雄のさまざまな原稿、尾崎士郎宛梶井基次郎未発表書簡など、約500点を超える資料によって、時代を生き抜き、愛し、書きつづけ、今も活火山として仕事をつづける「宇野千代の世界」を出現させる。