展覧会
年間スケジュール
特設展
- 特設展「作家の愛用品」
- 2021年4月24日(土)~6月20日(日)
作品の執筆や、日常生活、趣味など、作家が様々な場面で愛用した品から、作家の暮らしや作品に思いを馳せ、作家を身近に感じてもらう展覧会です。 樋口一葉の髪飾り、飯田蛇笏の硯、芥川龍之介の財布、太宰治のノート、深沢七郎のギターなど、作家が愛用した品々を、エピソードや作品とともに紹介します。
◆ みどころ
・樋口一葉の日本髪を飾った髪飾り
・重ねて持ち運びができる飯田蛇笏の句会用の硯
・芥川龍之介の革製財布
・太宰治が甲府空襲で避難するときに持っていたノート
・小説家でありギタリストでもあった深沢七郎が愛用したギター
- 特設展
「飯田龍太展 生誕100年」 - 2021年1月23日(土)~3月21日(日)
飯田龍太宛井伏鱒二書簡 収蔵後初展示
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○井伏鱒二の飯田龍太宛書簡263通が、2020年6月14日に寄託資料として新たに収蔵されました。1月23日(土)より開催する特設展「飯田龍太展 生誕100年」でその一部を、収蔵後初めて展示します。
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井伏鱒二 飯田龍太宛書簡 1969(昭和44)年2月15日
前年刊行した龍太の句集『忘音(ぼうおん)』が、第20回読売文学賞を受賞。授賞式に出席することを伝え、
aa井伏を中心とする甲州を旅する会の「幸富講(こうふこう)」で、お祝いに釣り竿を贈りたいと提案してい
aaる。
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井伏鱒二 飯田龍太宛書簡 1976(昭和51)年6月20日消印
グレープフルーツの種が芽を出し、花を咲かせたことから、いろいろな種類の蜜柑の実生(みしょう)や接(つ)
aaぎ木による成長に話題を巡らせた随筆を書いてみたいと伝える。井伏の随筆「蜜柑の木」は、龍太の主宰す
aaる俳句雑誌「雲母」1977年4月号に掲載された。
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俳人の飯田龍太(いいだ りゅうた 1920.7.10~2007.2.25)は、山梨県笛吹市境川町(ふえふきしさかいがわちょう)に生まれ、86年の生涯のほとんどをこの地で過ごしました。生誕100年を記念して、自筆資料を中心に、龍太の俳句や随筆の魅力を見つめ直していきます。
また、境川の自宅・山廬(さんろ)での生活の様子や、幅広い交友など龍太の素顔を紹介します。
飯田龍太(いいだ りゅうた)
1920(大正9)年7月10日、山梨県笛吹市境川町に俳人・飯田蛇笏の四男として生まれた。三人の兄を戦争と病で失うと、定住の意志を固め、蛇笏が主宰する俳誌「雲母(うんも)」の編集に従事した。1954(昭和29)年8月、第一句集『百戸の谿(ひゃっこのたに)』を刊行、「第二芸術論」「社会性俳句」の議論に湧く戦後俳壇に伝統派の旗手として登場した。1962年10月に蛇笏が亡くなると「雲母」の主宰となり、全国各地の句会に出席、指導する一方、鑑賞・評論・随筆へと活動を広げていった。通信俳句講座の監修や新聞の投稿欄の選なども担当し、俳句を詠みかつ味わう楽しさ、俳句を通して日常生活を豊かにしていくよろこびを、平明な言葉で幅広い世代に語りかけた。俳句人口がかつてないほど増大し、俳壇の第一線に立った龍太は、最後の句集となった『遲速(ちそく)』を刊行した翌年の1992(平成4)年に、「雲母」を8月発行の900号で終刊とする決意を述べ、社会的に大きな話題となった。以後、15年間、俳句を発表することなく2007年2月、86歳の生涯を終えた。
常設展
- 春の常設展 期間限定公開コーナー
信玄公生誕500年関連展示
信玄を描いた小説
山本周五郎・深沢七郎・相田隆太郎・竹内勇太郎 - 2021年3月9日(火)~ 6月6日(日)
*常設展示室では、春夏秋冬年4回の展示替えとともに、選りすぐりの資料を期間限定で紹介するコーナーを設けています。
春の常設展では、武田信玄や武田家を描いた文学作品の中から、山本周五郎『山彦乙女(やまびこおとめ)』、深沢七郎『笛吹川(ふえふきがわ)』、相田隆太郎(そうだりゅうたろう)『武田信玄』、竹内勇太郎『謙信対信玄』を、直筆の作品原稿・草稿、図書、装幀原画などにより紹介します。
山本周五郎『山彦乙女』
1952(昭和27)年2月 朝日新聞社 装幀 芹沢銈介
谷内六郎画
深沢七郎『笛吹川』装幀(函)原画
©Michiko Taniuchi