展覧会


展覧会情報

特設展
「飯田龍太展 生誕100年」
2021年1月23日(土)~3月21日(日)

開催概要

 

 俳人の飯田龍太(いいだ りゅうた 1920.7.10~2007.2.25)は、山梨県笛吹市境川町(ふえふきしさかいがわちょう)に生まれ、86年の生涯のほとんどをこの地で過ごしました。生誕100年を記念して、自筆資料を中心に、龍太の俳句や随筆の魅力を見つめ直していきます。

 また、境川の自宅・山廬(さんろ)での生活の様子や、幅広い交友など龍太の素顔を紹介します。

 

飯田龍太(いいだ りゅうた)

 1920(大正9)年7月10日、山梨県笛吹市境川町に俳人・飯田蛇笏の四男として生まれた。三人の兄を戦争と病で失うと、定住の意志を固め、蛇笏が主宰する俳誌「雲母(うんも)」の編集に従事した。1954(昭和29)年8月、第一句集『百戸の谿(ひゃっこのたに)』を刊行、「第二芸術論」「社会性俳句」の議論に湧く戦後俳壇に伝統派の旗手として登場した。1962年10月に蛇笏が亡くなると「雲母」の主宰となり、全国各地の句会に出席、指導する一方、鑑賞・評論・随筆へと活動を広げていった。通信俳句講座の監修や新聞の投稿欄の選なども担当し、俳句を詠みかつ味わう楽しさ、俳句を通して日常生活を豊かにしていくよろこびを、平明な言葉で幅広い世代に語りかけた。俳句人口がかつてないほど増大し、俳壇の第一線に立った龍太は、最後の句集となった『遲速(ちそく)』を刊行した翌年の1992(平成4)年に、「雲母」を8月発行の900号で終刊とする決意を述べ、社会的に大きな話題となった。以後、15年間、俳句を発表することなく2007年2月、86歳の生涯を終えた。

 

 

【開催概要】

名称:飯田龍太展 生誕100年

会場:山梨県立文学館

会期:2021年1月23日(土)~3月21日(日)

休館日:月曜日

開館時間:午前9:00~午後5:00(入室は午後4:30まで)

 

 

おもな展示資料

飯田龍太宛井伏鱒二書簡 収蔵後初展示

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○井伏鱒二の飯田龍太宛書簡263通が、2020年6月14日に寄託資料として新たに収蔵されました。1月23日(土)より開催する特設展「飯田龍太展 生誕100年」でその一部を、収蔵後初めて展示します。

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 井伏鱒二 飯田龍太宛書簡 1969(昭和44)年2月15日

 前年刊行した龍太の句集『忘音(ぼうおん)』が、第20回読売文学賞を受賞。授賞式に出席することを伝え、

aa井伏を中心とする甲州を旅する会の「幸富講(こうふこう)」で、お祝いに釣り竿を贈りたいと提案してい

aaる。

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 井伏鱒二 飯田龍太宛書簡 1976(昭和51)年6月20日消印

 グレープフルーツの種が芽を出し、花を咲かせたことから、いろいろな種類の蜜柑の実生(みしょう)や接(つ)

aaぎ木による成長に話題を巡らせた随筆を書いてみたいと伝える。井伏の随筆「蜜柑の木」は、龍太の主宰す

aa俳句雑誌「雲母」1977年4月号に掲載された。

  

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○ 原稿、草稿 

 ・飯田龍太 「後山の記」原稿、「旅歳時記」原稿、「中村汀女の句」原稿

       『山の木』草稿、『今昔』草稿 

 ・井伏鱒二「飯田龍太の釣」原稿 

 ・金子兜太「高潔な句風、突然の俳壇引退の謎」原稿 など

○書簡

 ・飯田龍太宛 井伏鱒二書簡

 ・飯田龍太宛 金子兜太書簡 など

○書画

 ・軸装「水澄みて四方に関ある甲斐の国」、「一月の川一月の谷の中」、「紺絣春月おもく出てしかな」

 ・色紙「千里より一里が遠き春の闇」、「大寒の一戸もかくれなき故郷」、「黒猫の子のぞろ 

  ぞろと月夜かな」

○愛用品

 ・カメラ(二眼レフ)、釣り道具、落款、パナマ帽、眼鏡など


 

 

 

【関連イベント】

▪講演会「普段着の龍太」【終了しました】

日時:1月24日(日)13:30~15:00 

講師:飯田秀實(龍太長男・山廬文化振興会理事長)

聞き手:高室有子(当館学芸幹)

会場:講堂(定員100名)

※申し込みを締め切りました。

 

▪シンポジウム「飯田龍太を語る」【終了しました】

日時:1月30日(土)13:30~15:15 

進行:井上康明(俳人・「郭公」主宰) 

パネリスト:瀧澤和治(俳人・「今」代表)、中西夕紀(俳人・「都市」主宰) 髙柳克弘(俳人・「鷹」編集長)

会場:講堂(定員240名)

申込方法:往復はがき

申込締切:1月7日(木)必着

※申し込みを締め切りました。

 

 

▪大人のための初心者俳句ワークショップ

日時:2月28日(日)13:30~15:00 

講師:保坂敏子(俳人・「今」編集人)

会場:研修室(定員30名)

申込方法:往復はがき 

申込締切:1月22日(金)必着

※申し込みを締め切りました。

 

 ▪講座「山廬を訪れた人々」

日時:3月6日(土)14:00~15:10 

講師:保坂雅子(当館学芸課長)

会場:講堂(定員100名)

申込方法:電話 TEL:055-235-8080(1月12日~19日まで休館のため不通となります)

 

☆申込方法 ☆

講演会、講座は開館時間内に電話でお申し込みください。定員になり次第、締め切ります。

1月12日(火)から19日(火)まで 館内整備のため休館いたします。

シンポジウム、ワークショップは往復はがきでお申し込みください(1枚につき1人、1イベントまで)。

「往信」裏面に ①「シンポジウム」か「ワークショップ」 ②郵便番号 ③住所 ④氏名とふりがな ⑤電話番号、「返信」表面に郵便番号、 住所、氏名を記入し、当館までお送りください。

応募者が定員を超えた場合は抽選となります。抽選結果は、はがきで 応募者全員に開催日の1週間前頃までにお知らせします。

 

▪閲覧室資料紹介「飯田龍太の世界」

会期:1月23日(土)~3月9日(火)  

会場: 閲覧室(入場無料)

句集や主宰した雑誌「雲母」などを展示。資料は手にとってご覧いただけます。

 

▪龍太命名の茶室「素心菴」での呈茶【中止致します】

日時 : 2月27日(土)①13:00~ ②14:00~ ③15:00~(定員各回7名、電話にて要申込)

会場:茶室「素心菴」 ※山梨県立文学館がある芸術の森公園内にあります。

参加費:300円(お抹茶・和菓子付) ※お点前はありません。

緊急事態宣言の期間延長(~3/7)に伴い、お客様の安全面を第一に考慮し、2月27日(土)に開催を予定しておりました当イベントの開催を中止することにいたしました。

ご参加を予定されていた皆様には大変申し訳ございませんが、ご理解・ご協力いただきますようお願い申し上げます。

 

※新型コロナウイルス感染症の状況に応じて、展覧会、関連イベントが変更・中止となる場合があります。