◎山本周五郎
1903(明治36)年6月22日、大月(おおつき)市初狩町(はつかりまち)生まれ。本名清水三十六(さとむ)。原籍地は韮崎(にらさき)市大草町(おおくさまち)。1907(明治40)年8月、豪雨による山津波が北都留一帯を襲い、祖父母、叔父、叔母を喪う。7歳頃、東京に移転した。1916(大正5)年、現在の横浜市立西前小学校を卒業後、東京・木挽町の質店「きねや」山本周五郎商店に徒弟として住み込む。筆名はこの店主に由来する。
1926(大正15)年4月、「文藝春秋」に「須磨寺附近」を発表、これが文壇出世作となる。その後、浦安、鎌倉、馬込、本牧に住む。1943(昭和18)年9月、第17回直木賞に『小説日本婦道記』が推されたが辞退、その後も『樅ノ木は残った』が毎日出版文化賞となるが辞退、『青べか物語』が文藝春秋読者賞に推されたが辞退している。
戦後、「赤ひげ診療譚」「おさん」「さぶ」などの作品で幅広い読者を獲得。映画化、舞台化された作品も多い。1967(昭和42)年2月14日、63歳で死去。甲州を舞台にした作品に「明和絵暦」(山県大弐が主人公)、「山彦乙女」(武田家再興の物語)などがある。
【会場】山梨県立文学館 展示室C
【会期】2017年4月29日(土・祝)-6月18日(日)
【休館日】月曜日(5月1日は開館)
【時間】9:00-17:00(入室は16:30まで)
【観覧料】本特設展は常設展チケットでご観覧いただけます。
常設展 | ||
個人 |
団体(20名以上) |
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一般 |
320円 |
250円 |
大学生 | 210円 | 170円 |
65歳以上の方、障がい者及び介護者、並びに高校生以下の児童・生徒の観覧料は無料です。
県内宿泊者は団体料金となります。
◎主な展示資料
・山本周五郎「しゞみ河岸」原稿 神奈川近代文学館蔵
・山本周五郎「虚空遍歴」原稿 神奈川近代文学館蔵
・山本周五郎「原田甲斐―続樅ノ木は残った」原稿 神奈川近代文学館蔵
・佐多芳郎画「原田甲斐―続樅ノ木は残った」挿絵原画 神奈川近代文学館蔵
・山本周五郎初期草稿
・山本周五郎「夏草戦記」原稿
・山本周五郎「青べか物語」原稿
・山本周五郎「わが野鳥たち」原稿
・山本周五郎「おごそかな渇き」原稿
・風間完「樅ノ木は残った」イメージ画
・映画「椿三十郎」、「どですかでん」、「赤ひげ」、「さぶ」ポスター
・山本周五郎著書、初出雑誌
◎関連イベント
○映画会
5月14日(日)「椿三十郎」 原作:山本周五郎「日日平安」
監督:黒澤明 出演:三船敏郎 仲代達矢ほか 1962年 東宝 96分
6月10日(土)「青葉城の鬼」 原作:山本周五郎「樅ノ木は残った」
監督:三隅研次 出演:長谷川一夫 高田美和ほか 1962年 大映 101分
両日ともに講堂 定員:500名 13:30~ 申し込み不要
○ワークショップ
「ペーパークイリングで風鈴を飾ろう!~周五郎が描いた江戸の暮らしをイメージして~」
講師 佐々木綾子(ペーパークイリング作家)
日時:6月4日(日)13:30~15:00
会場:当館研修室(定員15名)
○年間文学講座3「山梨の文学」
第1回「書簡に見る周五郎の心情」保坂雅子(当館学芸課長)
日時:5月21日(日)14:00~15:10
会場:当館研修室(定員150名)
*年間文学講座3は5月~2018年1月まで4回開講します。
○閲覧室資料紹介「山本周五郎を読む」
日時:4月29日(土・祝)~6月18日(日)
会場:閲覧室 入場無料
*山本周五郎の著作や研究書を紹介。資料は手にとってご覧いただけます。
・閲覧室展示
山本周五郎 歿後50年 4月29日(土・祝)~6月18日(日)
著書、作品掲載雑誌、研究書等を展示。